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目玉ぐるぐる運動で脳の疲れをとる

頭が疲れたぁは、眼精疲労と筋肉のこわばり

夢を見ながら目玉がくるくるとよく動くレム催眠中に、記憶の整理や取捨選択が行われることは、よく知られています。目と脳は直結しているから、起きている時も目玉を上下、左右、くるくると動かすと脳を刺激し、情報処理のプロセスが活性化します。つまり目玉を動かすだけで集中力が高まり、覚えるべきことはよく頭に入り、いやな思い出は忘れられるということです。

PC作業や勉強をしていて「頭が疲れた」と感じる時も、この眼球運動が効果的です。脳は24時間フル回転で命を支えており、疲れを知らない司令塔でもあります。私たちが「頭が疲れた」と感じるのは、脳の疲れではなく、目がショボショボしたり肩が凝ったりと 眼精疲労と筋肉のこわばりのせいなのです。だから作業中は時々斜めに構えたり、頭を左右上下に振ったりして、まめに体と目玉を動かした方が疲れにくくなります。

休憩時間も、ボーッと頭を休めるよりも肩回しやノビと目玉くるくるをした方が、回復が早まります。目のまわりの筋肉がほぐれて血行がよくなり、眼球に涙がゆきわたってドライアイが改善される効果もあります。散歩しながらきょろきょろとあたりを見わたしたら休も目のまわりもほぐれて一石二鳥です。
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とらうまの治療に応用される眼球運動

欧米では20年前から、パニック障害、恐怖症などのトラウマ(心的外傷)の治療に眼球運動が応用されていいます。EMDR(眼球運動性脱感作と再構成法)という技法で、医師やセラピストが、患者に配慮しながらつらい体験を思い出してもらいます。
交通事故や暴行、地震などの恐怖がよみがえって、患者が体をかたくしたり呼吸が速くなった時に、2本指を立てて、1秒に約2往復の速さで左右に振ります。その指先を患者に目で追ってもらいます。
1セット25~30往復。これをカウンセリングの時間中に何度か繰り返します。

数回の治療で、70~90% の患者の恐怖が薄らいだという報告もあるほど効果的です。EMDRは阪神淡路大震災の時にも、被災者のケアに取り入れられて、心の回復を助けました。思い出は常に美しい、とよく言われます。ストレスがたまった時は、左側にイライラの種、右側に楽しくハッピーなことを描き、目玉を思いきり左・石に動かしてみよう。

時がすぎると、苦しかった記憶は薄れ、楽しかった思い出が残ります。目線を左右に動かすとそのプロセスが早まるから、イライラから解放されて、明るく柔軟な気持ちになれるかもしれません。また、強い不安や恐怖にとらわれると、人間は前頭前野の機能が抑制されて、冷静に物事を考えられなくなります。

パニックに陥りそうだと思ったら、リズミカルに目線を左右に動かしながら不安の原因を思い、言葉で表現してみましょう。EMDRの理論でいくと、落ちつきを取り戻せる可能性があります。

目の疲れを休めるための眼球運動は、目をつぶった状態で行うようにするケースが多いのも特徴です。眼球が乾燥するドライアイの改善には、確かに目をつぶってグルグルした方がよいでしょう。眼をあけたままで目玉を動かすと、視界に入ってくる目まぐるしい景色や光の情報を脳が次々に処理しようとするので、酔ったような状態になる人もいます。

体のストレッチと同じで、眼球運動の効果も、個人差がとても大きいので、疲れを感じたり、合わないと思ったら無理をしないで、自分のやりかたを見つけるといいでしょう。
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