質のいい睡眠のための条件 > 2016年 > 3月

帰宅途中の電車の中でのうたた寝はNG

電車の中でのうたた寝
電車の中でのうたた寝
電車の中でのうたた寝

電車の中でのうたた寝も時間帯に注意

通勤、通学の電車の中でのうたた寝が毎日の習慣になっている人も多いはずです。 電車の揺れる心地よいリズムに誘われて眠ってしまう人も多いと思います。
電車は、今日の睡眠の不足分の返済の一部のためにも有効な仮眠場所です。
加えて、移動時間に仮眠がとれるなら時短にもなりますし、効率的ですね。しかし、うたた寝をしてはいけない時間もあります。時間帯によって電車で眠るときのポイントがあります。

まず「朝の通勤時の電車」。これは、前夜の寝不足を補うのに最適です。座る場合は、腕を組んで姿勢を安定させます。ラッシュ時で座れない場合は、壁や手すりにもたれかかり、両足を少し開いて足の裏を床にしっかりととつけると安定した体勢がとれます。
次が「午後の電車での居眠り」。これも、その夜の睡眠の不足分を先取りすることができます。今晩は残業で遅くなるかもしれない…などというときに有効です。
ただし、16時を過ぎてからの仮眠は、夜の睡眠を阻害する可能性があります。この時間帯に電車に乗るときは注意しなければいけません。
そして、もっとも重要なのが「帰りの電車で居眠りしてはいけない」ということです。
これは夜の睡眠の質を低下させる原因になるからです。とくに19~21時のあいだに帰る人は要注意。体温がもっとも高く、活動的な「睡眠禁止帯」なので、睡眠リズムを崩すうたた寝はNGです。
興味のある本を読んだり、好きな音楽を聞くなどして、眠気を紛らわせるのがいいかもしれません。

昼間の強烈な睡魔について

昼間の睡魔
昼間の睡魔
昼間の睡魔

生体リズムによって起こる「午後の眠気」はやむを得ない

1日24時間の周期で、私たちには生体リズムがあります。これは、宇宙のリズムそのものです。そのリズムを基礎にして睡眠と覚醒、ホルモンの分泌量、体温、心拍数、血圧など、すべてが調整されています。

このリズムは「 サーカディアンリズム 」( 概日リズム )とよばれるものです。
https://sleep-p.com/archives/91

そして、もうひとつ、生体リズムには約半日周期のものがあります。これは「 サーカセミディアンリズム 」( 概半日リズム )とよばれます。

人には急激な眠気に襲われる波が1日に2 回あります。夜中であれば3~4時をピークに訪れ、もう1回が昼過ぎの14~16時。この「 午後の眠気 」は、 サーカセミディアンリズム によるもので、この時間帯には交通事故の発生率が増加するというデータもあります。

生体リズム というのは、自分の意思ではどうにもできません。ですから、午後の眠気とは工夫しながらうまくつきあっていく必要があります。たとえば、仕事のやり方を考えてみましょう。午前中は頭がさえているので、アイデアを出したり、個人的に片づけておくべき事務処理などがミスなく効率よく進められます。

しかし、午後になったら眠気が襲ってきます。そんなときは営業の仕事をして、体を動かすことで眠気に負けず仕事を進めるのです。1人でコツコツ作業することも眠気の原因となりますから、できれば避けたほうが無難でしょう。

この時間帯に仮眠をとることができればいいですが、仕事中はなかなか思い通りにいきません。しかし、これも昼休みの時間をうまく活用した仮眠です。
うたた寝のススメ

今日の睡眠不足は今日のうちに精算してしまう

睡眠不足
睡眠不足
睡眠不足

夜更かしで足りない睡眠不足は負債と考える

どんなにたくさん寝ても「寝貯め」ができません。休みの日にまとまった睡眠をとって、日ごろの睡眠不足が解消できたらどんなにいいでしょう。実際、寝過ぎは体調を悪化させてしまいます。質のいい睡眠という点からは逆効果になってしまうのです。
睡眠がどの程度不足しているかどうかというのは自覚がない人のほうが多いと思います。次の計算式を使うとどの程度不足しているかが一目瞭然です。

休日の睡眠時間-平日の睡眠時間=足りない睡眠時聞

これがあなた自身の「睡眠負債」です。負債とは、疲労物質とも言えます。昼寝などで負債分を返済していかないと、脳や体にどんどん老廃物や不要物がたまり、健康な細胞を破壊してしまいます。
睡眠負債は、1週間単位で解消するのがポイントです。あらかじめたっぷり寝ておくと、それまでの睡眠負債をゼロにして、仕事もフレッシュな状態で取り組むことができます。集中力もアップするので仕事は効率があがり、集中力もあがるでしょう。
休日に寝だめしても睡眠リズムは崩れるだけなので、上手な仮眠法があります。

昼食後の1時間の仮眠(昼寝)で夜の睡眠不足を補える

夜、十分な睡眠時間が確保できない人には「睡眠の補填」をおすすめします。午後に昼寝をして、その夜の睡眠を補填するというものです。

通常は、昼寝するなら夜の睡眠に影響を与えない「30分以内」というのが原則ですが、この場合「その夜の睡眠不足の補充」なので、1時間ほど寝てもリズムを崩すことはありません。1時間の睡眠時間を確保するにはかなり工夫しないと大変です。
また、同じように仮眠をとるにしても、午前中であれば前夜の寝不足をすぐに返済することになるからです。「午前中の返済」は通勤時の朝の電車やバスの中がおすすめです。

睡眠不足が習慣化しているのは、現代のストレス「時間を読むとまさにその通りだとわかります。