乾癬 原因 とは?メカニズムから悪化要因、最新の治療法を専門医が詳しく解説します。皮膚に赤みが生じ、銀白色のフケのような鱗屑(りんせつ)が剥がれ落ちる「乾癬(かんせん)」。見た目の変化だけでなく、繰り返す症状や周囲の視線に悩んでいる方も少なくありません。かつては「治りにくい病気」とされてきましたが、近年の皮膚科学の進歩により、その発症メカニズムは解明されつつあり、治療法も劇的な進化を遂げています。
乾癬 原因
なぜ皮膚が厚くなってしまうのか、その背景には免疫システムの複雑な異常が隠れています。また、乾癬は単なる皮膚だけの問題ではなく、生活習慣やストレスが密接に関わっていることも分かってきました。
本記事では、専門医の視点から、乾癬が起こる体内の仕組み、症状を悪化させる意外な要因、そして「症状がない状態」を目指せる最新の治療選択肢までを分かりやすく解説します。正しい知識を持つことが、前向きな治療への第一歩となります。
乾癬(かんせん)の原因とは?メカニズムから治療法まで
乾癬は、皮膚の赤み(紅斑)や盛り上がり(浸潤)、そして表面に付着する白いカサカサしたフケのようなもの(鱗屑)が特徴的な皮膚疾患です。
1. 乾癬が起こるメカニズム
乾癬の主な原因は、免疫系のバランスが崩れることによる「免疫異常」です。
本来、外敵から体を守るはずの免疫細胞(T細胞など)が過剰に活性化し、サイトカイン(IL-23、IL-17Aなど)という物質を放出します。これにより皮膚の炎症が引き起こされるとともに、皮膚の細胞(表皮細胞)が通常よりも非常に速いスピードで作られるようになります。
- 通常のターンオーバー:約28日
- 乾癬のターンオーバー:約4〜5日
この異常に速いサイクルによって、未熟な皮膚の細胞が積み重なり、厚く硬い皮膚となって剥がれ落ちていくのです。
2. 乾癬の発症・悪化要因
乾癬は「遺伝的な要因」に、以下のような「環境要因」が加わることで発症すると考えられています。
- 生活習慣の乱れ:肥満、喫煙、過度な飲酒
- ストレス:精神的な負荷が炎症を促進させます
- 感染症:風邪や扁桃炎などが引き金になることがあります
- 薬剤:特定の薬の副作用で症状が出ることがあります
- 物理的刺激:衣服の摩擦や怪我(ケブネル現象と呼ばれます)
3. 最新の治療法
近年、乾癬の治療は飛躍的に進歩しており、症状がほとんどない状態(寛解)を目指すことが可能になっています。
| 治療法 | 内容 |
| 外用療法(塗り薬) | ステロイド薬やビタミンD3外用薬が基本です。最近では、これらを配合した配合剤が主流となっています。 |
| 内服療法(飲み薬) | 全身の免疫を調節する薬や、炎症を抑える新しいタイプのPDE4阻害薬などが使われます。 |
| 光線療法(紫外線療法) | 特定の波長の紫外線を照射し、過剰な免疫反応を抑えます。 |
| 生物学的製剤(注射) | 最新の治療法です。炎症の原因となる特定のサイトカインを直接ブロックします。高い効果が期待でき、重症の患者さんに使用されます。 |
まとめ
乾癬は単なる皮膚の病気ではなく、全身の免疫バランスが関係しています。現在は個々の症状やライフスタイルに合わせた多様な選択肢がありますので、専門医と相談しながら最適な治療を継続することが大切です。

