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昼間の強烈な睡魔について

昼間の睡魔
昼間の睡魔
昼間の睡魔

生体リズムによって起こる「午後の眠気」はやむを得ない

1日24時間の周期で、私たちには生体リズムがあります。これは、宇宙のリズムそのものです。そのリズムを基礎にして睡眠と覚醒、ホルモンの分泌量、体温、心拍数、血圧など、すべてが調整されています。

このリズムは「 サーカディアンリズム 」( 概日リズム )とよばれるものです。
https://sleep-p.com/archives/91

そして、もうひとつ、生体リズムには約半日周期のものがあります。これは「 サーカセミディアンリズム 」( 概半日リズム )とよばれます。

人には急激な眠気に襲われる波が1日に2 回あります。夜中であれば3~4時をピークに訪れ、もう1回が昼過ぎの14~16時。この「 午後の眠気 」は、 サーカセミディアンリズム によるもので、この時間帯には交通事故の発生率が増加するというデータもあります。

生体リズム というのは、自分の意思ではどうにもできません。ですから、午後の眠気とは工夫しながらうまくつきあっていく必要があります。たとえば、仕事のやり方を考えてみましょう。午前中は頭がさえているので、アイデアを出したり、個人的に片づけておくべき事務処理などがミスなく効率よく進められます。

しかし、午後になったら眠気が襲ってきます。そんなときは営業の仕事をして、体を動かすことで眠気に負けず仕事を進めるのです。1人でコツコツ作業することも眠気の原因となりますから、できれば避けたほうが無難でしょう。

この時間帯に仮眠をとることができればいいですが、仕事中はなかなか思い通りにいきません。しかし、これも昼休みの時間をうまく活用した仮眠です。
うたた寝のススメ

今日の睡眠不足は今日のうちに精算してしまう

睡眠不足
睡眠不足
睡眠不足

夜更かしで足りない睡眠不足は負債と考える

どんなにたくさん寝ても「寝貯め」ができません。休みの日にまとまった睡眠をとって、日ごろの睡眠不足が解消できたらどんなにいいでしょう。実際、寝過ぎは体調を悪化させてしまいます。質のいい睡眠という点からは逆効果になってしまうのです。
睡眠がどの程度不足しているかどうかというのは自覚がない人のほうが多いと思います。次の計算式を使うとどの程度不足しているかが一目瞭然です。

休日の睡眠時間-平日の睡眠時間=足りない睡眠時聞

これがあなた自身の「睡眠負債」です。負債とは、疲労物質とも言えます。昼寝などで負債分を返済していかないと、脳や体にどんどん老廃物や不要物がたまり、健康な細胞を破壊してしまいます。
睡眠負債は、1週間単位で解消するのがポイントです。あらかじめたっぷり寝ておくと、それまでの睡眠負債をゼロにして、仕事もフレッシュな状態で取り組むことができます。集中力もアップするので仕事は効率があがり、集中力もあがるでしょう。
休日に寝だめしても睡眠リズムは崩れるだけなので、上手な仮眠法があります。

昼食後の1時間の仮眠(昼寝)で夜の睡眠不足を補える

夜、十分な睡眠時間が確保できない人には「睡眠の補填」をおすすめします。午後に昼寝をして、その夜の睡眠を補填するというものです。

通常は、昼寝するなら夜の睡眠に影響を与えない「30分以内」というのが原則ですが、この場合「その夜の睡眠不足の補充」なので、1時間ほど寝てもリズムを崩すことはありません。1時間の睡眠時間を確保するにはかなり工夫しないと大変です。
また、同じように仮眠をとるにしても、午前中であれば前夜の寝不足をすぐに返済することになるからです。「午前中の返済」は通勤時の朝の電車やバスの中がおすすめです。

睡眠不足が習慣化しているのは、現代のストレス「時間を読むとまさにその通りだとわかります。

うたた寝のススメ

うたた寝・居眠り
うたた寝・居眠り
うたた寝・居眠り

うたた寝や居眠りは悪くない!

生まれたばかりの赤ちゃんは、昼でも1日に何度も寝たり起きたりを繰り返します。人類の祖先もこのような眠り方をしていた時期があったという歴史があります。

野生の動物も同じで、1日数回に分けて睡眠を繰り返し、すぐ逃げられる睡眠の仕方で外敵から体の防衛をしています。これは「多相睡眠」といいます。

一方、現代人のように夜一定の時間まとめて寝ることを「単相睡眠」といいます。昼間仕事をして能率をあげる賢い眠り方ですが、はたして現代人は「単相睡眠」で睡眠を十分とれているのでしょうか。
日中眠くなるのは明らかに睡眠不足です。だから、うたた寝や居眠りは、夜の睡眠を補うために人類が身につけた、多相睡眠の本能による生理現象といえるでしょう。

夜間に十分な睡眠が確保できずに寝不足の人はどんどん居眠りをすればいいのです。仮眠の効果を最大限に生かして「プチ多相睡眠」を実践すべきなのです。

これも寝すぎると逆効果となるので注意が必要です。お昼寝についは、こちらに習慣化することで睡眠の質をあげる方法が紹介されています。

サイト名:初心者にもわかりやすいコンテンツ – 健康&美容(睡眠)お昼寝
URL
http://www5a.biglobe.ne.jp/~wahuu/sleep/2.html

アメリカの実験では、「45分以内の昼寝で、仕事の能率が3割~4割アップし、判断力は5割増す」との実験結果が出ています。

日本での実験でも、約45日にわたって昼休みに15分の仮眠をとりつづけた生徒に明らかな学力向上がみられ、難関大学への合格率も高まったというものですこれもかなり興味深い結果です。
これらの実験結果を見ても、昼寝をすると「睡眠不足の解消」「集中力を高める」「やる気がアップ」というすばらしい効果があることがわかります。