女性のうつ病 > 2018年 > 6月

うつ病の症例 6「 決められない 、 集中できない 」

決められない

ランチタイムのメニューに迷ったり、服やバッグを買いたいのに迷ってなかなか決められなかったりすることはよくあることです。でも、今日着る服や仕事の段取り、夕食の献立などまで自分で決められなくなってしまったら、心が疲れている証拠です。

決断力や判断力の低下は、うつ病の人によくみられる症状。こんな兆しが出てきたら、生活や仕事のペースダウンが必要です。

決断力や判断力の低下は うつ病 の人によくみられる症状

【営業職のMさんの場合】
人に頼まれるとどうしてもイヤと言えないMさん。断ることができないのです。上司にムリな仕事を押し付けられても断れず、周囲の人も雑用をどんどん頼んできます。
頼まれたことですから、きちんと仕上げなければと思い、疲れます。そのうち、朝、着ていく洋服が自分で決められなくて遅刻を繰り返すようになります。仕事先の人との待ち合わせ場所もなかなか決められず、相手をイライラさせてしまいました。

はっきり「NO」と言えない人、完壁主義の人は、つねに人よりも多くのエネルギーを消費しています。

Mさんのように断れないタイプの人は、あふれる仕事を完壁にこなそうと頑張りますから、心身ともに疲れてきます。日夜働き続けると、神経を興奮させる脳内伝達物質のノルアドレナリンが分泌され続け、それを鎮めるセロトニンがどんどん消費され空っぽになり、心の安定が保てなくなるのです。

やらなければいけないことが多すぎる、抱え込みすぎている

こんな症状が出てきたら、まず、抱えているものを減らして、決断する回数も意識的に減らします。朝、着る服に迷うなら、事前に3日分でもいいので、あらかじめ決めてクローゼットにかけておきます。決めたら、その日の気分や天候には目をつぶり、その服を着て出かけます。

待ち合わせの場所や時間も、基本パターンを決めておきます。先方の都合がない限り、「2時に駅近くの喫茶店でお願いします」と固定してしまえばよいのです。

さらに、仕事でも人間関係でも、できないこと、イヤなことはハッキリ断ります。断ったからといって、あなたの評価は下がりません。あるいは、条件付きで「明日まではムリだけど金曜日までならいいわよ」と対応してもOK。抱えているものが減ってペースダウンすれば、その間に、エネルギーを溜めて、スムーズに決断できる自分に戻れるでしょう。

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うつ病の症例 5「 頭が痛い 」

頭が痛い その 頭痛 は うつ からきているかも

【新婚のKさんの場合】
結婚してまだ一年弱のKさんは、二世帯住宅で夫の両親と同居中です。義母の性格は明るく気さくな人ですが、困ったこともあります。

休日の朝ゆっくり休んでいると、突然「おはよう!」と寝室に入ってきたり、夜くつろいでいる時間帯に「ちょっと聞いてくれる?」と話にきたりするのです。そして、この数ヶ月、Kさんはしめつけられるような頭痛に悩まされ、最近では、市販の鎮痛薬でも効く日と効かない日がでてくるようになりました。

頭痛は、2種類のタイプに分別されます。片側のこめかみを中心にズキンズキンと痛む 片頭痛 と、首や肩のこりを伴い、しめつけらけるように痛む 緊張性頭痛 です。睡眠不足や二日酔い、ホルモンバランスの崩れなどから起こるのは主に片頭痛。長時間の同じ姿勢や、疲労とストレスから起こるのは緊張性頭痛が多いとされます。

また、両方が同時に起こる 混合性頭痛 もあります。これは、とても判断がつきにくく難しい頭痛です。
頭痛を引き起こしやすい性格や行動など

ただし、しつこい頭痛の裏には脳腫瘍など重い病気が隠れていることもあります。自己判断は禁物。症状が改善されないなら、必ず専門医を受診してください。

夫や恋人との間の性的な不満が、しつこい頭痛の原因になることも!

Kさんのように、しめつけられるような頭痛は緊張性頭痛で、心配事など精神的なストレスを持つ人に起こりやすい頭痛といえます。しつこい緊張性頭痛の原因に、セックスに関する不満や不安が関係していることが多いのもひとつの特徴です。Kさんは、新婚生活が始まったばかりで楽しい時期のはず。同居とはいえ、お姑さんとの大きな摩擦やストレスは今のところ見受けられません。

ところが、悪気はないとはいえ、寝室に突然入ってこられたり、2人だけのくつろいだ時間帯にしばしば割り込まれたりすると、夫婦ともに気が気ではないでしょう。こういったケースでは、お姑さんの介入がなくなると頭痛もおさまると考えられます。

まず、夫を通して「夜10時以降や日曜日の朝は、ゆっくり休んでいることが多いからなるべく起こさないで」と、上手に言ってもらいましょう。お姑さんに悪気がなく配慮が足りないだけのケースなら、「あら、気がつかなかったわ。ごめんなさい。」で済んで、Kさんの頭痛も解決してしまうもの。

もっとも、嫁姑の微妙な関係ですから、すぐには改善されないかもしれません。それならば、夫婦2人で旅行に行く機会を増やすなど、環境を変える工夫も必要です。夫婦の関係がどうしても保てないのであれば、ご両親との同居を解消することも必要になるかもしれません。

このほか、たとえば恋人の浮気などをきっかけにセックスがうまくいかなくなり、頭痛に見舞われる人もいます。長時間の同じ姿勢や仕事のストレスも原因となり頭痛に悩まされることがあります。このような緊張性頭痛は、長時間同じ姿勢を続けたり、プレッシャーのかかる仕事で強い不安を感じたりすることで、頭、首、肩の筋肉が緊張して収縮し、血流が悪くなって起こります。

不安に思う心と筋肉は、一見、何の関係もなさそうですが、精神的ストレスを受けると、筋肉は緊張するのです。こうした痛みをほうっておくと、慢性的な頭痛を抱えることになってしまいます。慢性的な頭痛があると、痛みがつらくて外に出たくない、人に会いたくないと引きこもりがちになり、うつのきっかけになってしまうこともあります。

仕事中の姿勢やストレスが頭痛の原因にある場合は、仕事のペースを落としましょう。また、夜は入浴やストレッチなどで筋肉のこりをほぐすよう心がけてみましょう。歯のかみ合わせや高さが合わない枕が頭痛を招くこともあるので、これらもチェックしてみます。
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原因は何であれ、市販の鎮痛薬が効かない頭痛は、まず脳の疾患がないか調べることです。市販の鎮痛薬は、量を増やしたり長期に飲んだからといって効き目が増すものではありません。脳に問題がなければ、ストレスや不安が原因である可能性は高くなります。痛みにも効く抗うつ薬や、筋肉の緊張を解く薬を処方してもらいながら、ストレスのもとを解決していくとよいでしょう。

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うつ病の症例 4「 やる気がでない ・ 体を動かしたくない 」

何をするにも やる気 がでない、意欲の低下はうつの症状かも

商社に勤務する Kさんの場合。
社内でもまじめで頑張りやさんのKさんの口グセは、「私ってダメよね」です。長時間残業することも部内では一番多く、遅くなると小腹が空くので引き出しにはチョコレートがギッシリ入った状態。
ある時、お客様からの苦情を受けたのがきっかけで、仕事に意欲がわかなくなってしまいました。それでも何とかしなくては! と思い、相変わらずチョコレートをかじりながら遅くまでボーッと席に座っています。

パソコンの前に座っても何から手をつけていいのか分からない、何も考えたくない、といった意欲の低下もうつ病の症状です。体を動かすのがおっくうで家事ができない、人と約束しても疲れそうだと思い、直前にキャンセルするなど、とにかくやる気が起きず、その状態が長く続くようになります。やる気が出ないことは誰にでもありますが、その状態が長期間続くようなら、専門医を受診しましょう。

否定的な口癖を肯定的な口癖に変える

Kさんの口グセの「私ってダメよね」という否定的な言葉は、周りの人と自分をつねに比べている人がよく使う言葉です。とくに女性は、無意識であっても、所属するコミュニティから浮き出ないよう、つねに周囲を観察して行動するため、なかなか比較が止められません。

でも、本当に自分はダメなのでしょうか? ちょっと人よりできない、遅いだけでダメだと思い込み、必要以上に自己評価を低くしていませんか?

子ども時代に「あなたはお姉ちゃんに比べてここがダメね」などと言われ続けて、自己否定的な考えから逃れられない人もいます。こういった否定的な認知(もののとらえ方)を繰り返していると、意欲や快感のもとになるドーパミンなどの脳内神経伝達物質が分泌されにくくなり、脳内物質のバランスが崩れ、うつに陥ってしまうのです。

まずは否定的なログセを変えましょう。とくに止めたいのが「 6D2S 」言葉。 6Dは「どうせ」「でも」「だって」「ダメだ」「どうしよう」「できない」。 2Sは「しょせん」「しなければならない」です。

こういった否定的な言葉がログセの人に、いきなり自分に自信を持ちましょうといっても難しいものですが、ログセを変えれば、考え方が否定的な認知から肯定的な認知に変わっていき、だんだんと意欲も戻ってきます。

一時的に意欲がわくチョコレート依存症にも注意

疲れたときにチョコレートを食べすぎてしまう人は要注意です。実は、チョコレートの中には「 アナンダミン 」という物質が入っていて、食べることで一時的にドーパミンが分泌され少し元気になるのです。

上手に食べて気分転換をするのはよいのですが、アナンダミンには麻薬のような作用があり、習慣になると依存症になってしまいます。依存症になると、チョコレートを食べないと気分が落ち着かず、ひどい場合はパニックを起こすことも。まずは、ほかの楽しみをみつけてチョコレートの量を少しずつ減らしましょう。

メリットとデメリットを書き出す

Kさんのように他人と自分を比べて否定的な認知にとらわれ、意欲を失っている場合もあります。「どうして彼女だけあんなに恵まれているの? それに引き換え私は…」といった嫉妬に近い気持ちは、多くの人が経験しているかもしれません。

でも、人と比べていてもキリがありません。例えば親友が玉の輿にのったのなら「私にもチャンスがあるかも」と考え、希望しない部署に異動になったのなら「キャリアが倍増するかも」と肯定的に受け止めてみます。すんなり肯定的に考えるのが難しければ、よい点と悪い点を3つずつ書き出して冷静に受け止める方法もあります。また、異動がショックなら、異動のデメリットだけではなくメリットも考えて書き出すのです。

冬になると心の落ち込みが激しくなるのは、季節性のうつ病です。どちらの場合も、どうしても意欲がわかず出社するのも苦しいなら、医師の助けを借りましょう。

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