女性のうつ病 > 2018年 > 8月

うつ病の症例 14「 死にたい 」と口にする

うつ病 がすすむと「いっそ死んでしまいたい」という気持ちが強く出ることがあります。これを「希死念慮」あるいは「自殺念慮」といいます。適切な治療や対策を施さないと、自殺未遂をしたり、本当に自殺してしまうケースもあります。

「自分はダメな人間だ」「周囲に迷惑をかけて申し訳ない」「生きていてもつらいばかりだ」といった自責感や罪悪感にさいなまれ、生きる意欲自体がなくなってしまいます。そのサインとして「死にたい」と漏らすようになるので、家族や友達、周りの人などはこのサインを見逃さないようにしなければなりません。

「死にたい」と口にするなら

【母親を亡くした Aさんの場合】
そもそも うつ病 は、脳内神経伝達物質の動きが鈍くなって起こる病気です。「死にたい」とまで思いつめている人は、すべてのエネルギーが消耗してしまい、脳内神経伝達物質もその役割を果たさなくなっている状態です。

Aさんのように、母を亡くすなどのような大きな喪失体験は、深刻な うつ病 を引き起こすきっかけになります。もちろん、家族や恋人など、親しい人の死に直面したすべての人が死にたくなるわけではありません。Aさんの場合には、職場でのストレスや性格など、うつ病になりやすい要因があったと考えられます。「死にたい」とまで思いつめるケースでは、死んだらラクになると考えたり、発言したりする人が多くいます。しかし、死ねばラクになる保証はどこにもありません。

むしろ、生きていさえすれば今よりよくなる保証がある、と考えるほうが自然です。そうはいっても、本人は冷静に考える力を失っているのですから、このような思いにとらわれたら、迷わず、一日も早く専門医を受診しましょう。

周囲の人は SOS のサインを見逃さないようにする

家族や友人が異変に気づいたときも、自分たちの力だけで何とかしようとムリをせず、医療の力を借りることです。「死にたい」という言葉は SOS の証し。「助けて」と叫んでいるのです。また、「死にたい」というストレートな言葉だけではなく、周囲の人が気づきやすいサインとして、「私がいてもみんなの迷惑になるだけ」「私なんかいなくなったほうがいい」というような自分を責める発言にも注意が必要です。家族や職場の人とほとんど口を聞かなくなった、食事をしなくなった、極端に食欲が減った、部屋に引きこもる、身の回りの整理をしているなどの行動も要注意です。

これらの発言や行動の裏には、自殺をしたいという思いが隠されている可能性が高いからです。友人の立場で「死にたい」と相談されたら、専門医の受診を勧め同行してあげてもよいでしょう。ただ、深刻な状態なら、親しいからといって抱え込まず、早めに家族に伝えてください。生死にまつわる状況が絡む場合、最終的に責任をもって支えるのは家族だからです。病院で抗不安薬などを処方してもらえば、とりあえず精神的に落ち着きますが、基本的には入院による治療が必要になります。

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うつ病の症例 13「 腰痛 、 肩こり 」ストレス症状に ヌーススピリッツ

腰痛・肩こり

ストレス からくる 腰痛 肩こり がある

【会社員 Tさんの場合】
Tさんの会社では、最近、続けて5人もの社員が退職し、仕事の負担が増え、そのおかげで急に忙しくなりました。仕事をやってもやっても片付かないのです。

派遣社員やパート職員は補充されましたが、企画書の作成やたび重なる会議への出席などは正社員であるTさんが引き受けるべきもので、断って「できないヤツ」とは思われたくないし、自分は正社員なのだからと思い頑張っています。でもこのところ腰痛と肩こりがひどく、鎮痛薬や湿布薬などいろいろ試したのですが効きません。朝、腰の痛みで起きるのもつらくなってきました。

腰痛や肩こりは、運動不足、同じ姿勢を長時間続ける、あるいは老化とともに起こってくる場合もあります。しかし、ストレスが原因で起こる腰痛や肩こりもあるのです。

緊張したり、ストレスを感じたりすると、筋肉が緊張します。そうすると、血行も悪くなり、疲労のもととなる乳酸などの物質が筋肉中にたまります。不快感や痛みが増し、さらに筋肉は緊張し硬直します。こうして、慢性的な肩こりや腰痛が引き起こされるのです。

自分の実力以上の仕事をすることが心と体を苦しめている

腰痛や肩こりは、心理学的に意味づけをするなら「能力、体力以上の仕事を抱えてしまった」サインといえるでしょう。正社員だからと頑張るTさんや、仕事と役員活動などが重なってしまった人も、自分の力以上の仕事を引き受けているのです。

背中のリュックサックが仕事や役職でいっぱいになり背負いきれず、ストレスを抱えている状態で、肩こりや腰痛に見舞われやすいタイプの代表例が、Tさんのようなタイプ。頼まれたことを断って、やる気がないと評価されるのが嫌な人です。

上昇志向が強い女性に多く、実際、ある程度有能で仕事もテキパキこなします。つねに「自分はもっとできるはず」という思いも強いので、「できません」というセリフはプライドが許しません。そんなことを口にするくらいなら体がボロボロになってでも仕事をクリアしてみせる! という、無理したがんばりで体が悲鳴をあげてしまうのです。

どんどん仕事を引き受けてしまうのですが、体は限界にきていますから、腰痛や肩こりが身体症状として出てきます。 NO と言えず、断ったら誰かに悪く言われるかもしれないと、周囲の眼を気にするタイプの人も要注意です。

職場でも、PTAでもいじめられたくないという気持ちが強く働き、その結果、断われず、過剰に仕事を引き受けてしまいます。
腰痛や肩こりは、とにかく筋肉や骨の異常と思い込みがちですが、背景に精神的なストレスが隠れていることは珍しくありません。鎮痛薬を飲んでもダメ、整形外科の治療を受けても治らないとなれば、心療内科や精神科を受診してみることです。

できないことは無理にやらずに断る

肩こりや腰痛の症状をやわらげるには、ハリやマッサージなどの対症療法を行うのもひとつです。 うつ が原因の場合は、抗うつ薬で痛みが軽くなるケースもありますが、それは一時的なものであって、筋肉をほぐさなければ、何度も繰り返します。

痛いからといって動かさないでいると、筋肉が固まってしまい、ますます痛みがひどくなります。対症療法とともに、ウォーキングやストレッチ、入浴などで筋肉をほぐすようにしましょう。ウォーキングやストレッチの注意点は、1日何分、何時間とキッチリ決めないこと。「やらねばならない」と思うと、できなかったときに、またそれがストレスになるからです。

気分がのらない日は、ちょっと伸びをする程度で十分です。同時に、肩こり、腰痛の原因となったストレスにも目を向けましょう。

仕事を引き受けすぎる人は、できないことは割りきって断る習慣をつけます。「ここまでの仕事ならできます」「明日まではムリですが、金曜の午前中までならできます」「推薦してくださってありがとう。でも、あちらの役職も引き受けているので2つは時間がなくて難しいの。ごめんね」「役員会を交替で出てもよいなら引き受けます」など、できること、できないことをハッキリさせて上手に対応することです。

リュックサックの重さに耐えかねて倒れてしまっては、本来の自分の夢や目標を達成できなくなって、心地よい人生を送ることが難しくなってしまいます。

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うつ病の症例 12「 出産後の気分の落ち込み 」( マタニティーブルー )

産後うつ

出産後、お母さんが憂うつな気持ちになることを「 マタニティーブルー 」といいます。これは、非常によくみられる症状で、不安や疲労感が強くイライラしたり、ちょっとしたことで涙が出て止まらなくなったり、気分が沈みがちになったりします。

不安な気持ちや疲労から起こる 産後うつ

【新米ママ Sさんの場合】
待望の第一子を出産したSさんですが、出産時に出血が多くて体調が戻らず、入院が予定よりも少し長引くことになりました。母乳の出も悪く気分も落ち込み、わけもなく涙が出てきます。

退院後は、手伝いに来てくれた義母への気遣いと、授乳のための寝不足で疲れは増すばかり。夫は残業ばかりで頼りになりません。「もう育てる自信がない、いっそ、この子をマンションから落としたら・・・」と追いつめられた気持ちになることもありました。

多くは2週間程度で自然と回復に向かうのですが、なかにはその後も不安感が何週間も続いたり、あるいはいったん回復したものの数ヶ月後にまた症状が出てきたりすることもあります。

そうなると、 産後うつ の可能性が出てきます。産後うつ病になると、育児に自信がもてず、妄想にとらわれて母子関係が悪くなることもあり、専門医の治療が必要です。

産後のホルモンバランスの乱れが原因

出産後は3時間おきの授乳などで、慢性的に寝不足になり、母親の疲労は相当なものです。さらに、女性の体内ではホルモンバランスも急激に変化し、これらがマタニティーブルーを引き起こす原因になります。

妊娠中は分娩に備えてさまざまなホルモンが分泌されていますが、分娩が終わるとそのホルモン分泌も一気に低下。とくに、分娩時の痛みをやわらげるためにたくさん分泌されていた β-エンドルフィン というホルモンが激減します。このホルモンの乱れにより、産後の女性の多くが精神的に不安定になるのです。たいていは回復しますが、Mさんのように疲れているのに義母に気を遣う、夫が頼りにならない、母乳が出ないことで罪悪感を感じるなど、不安や疲れが積み重なると、 産後うつ病 に移行してしまいます。

マタニティーブルーが重くなるか、軽く済むかは、夫の対応が決め手になります。夫がポジティブに育児に関われば、妻も子も精神的に安定します。ひとりで思いつめず、まずは夫の協力を仰ぎましょう。

精神の状態が回復しなければ、精神科などで抗うつ薬、抗不安薬の処方をしてもらいます。服薬時は、赤ちゃんに母乳はあげずミルクに切り替えます。

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