ストレスを受けることで、すべての人がうつ病になるわけではありません。うつ病には、なりやすい性格、なりにくい性格があります。
まじめで責任感が強い人だけでなく社交的で明るい人も注意が必要です。
周囲から評価される優等生タイプは注意が必要
大きなストレスはうつ病を発症するきっかけになります。でも、同じストレスを受けても、うつ病になりやすい性格となりにくい性格の人がいるのです。
うつ病になりやすいタイプは、まず、仕事熱心でまじめ、凡帳面で責任感の強い人。あるいは、人あたりがよくユーモアがあり、いつもこコニコしている人。人に何か頼まれてもなかなかノーといえず、他人からの評価が気になる人、自己中心的で未熟な性格の人もうつ病になりやすいといわれます。
仕事をしっかりこなし責任感も強い優等生タイプの人は、ふだんの社会生活の中では周囲からも信頼され高く評価されています。順調なときは問題ありませんが、大きな問題が起きたり環境が激変したりしたときは要注意です。
まじめなだけに柔軟性に欠け現状維持を好むので、変化に適応するために人一倍多くのエネルギーを費やさねばなりません。
また、人あたりのよい人は、対人関係のストレスを抱え込みがち。そのため、心身ともに疲労して、脳のバッテリー切れを起こしやすくなるのです。逆に、ふだんからムリをしない、マイペース、時と場合によってはルーズねと思われるぐらいの人はうつ病になりにくいでしょう。
うつ病になりやすい性格=悪い性格ではない
誤解しないでほしいのは、うつ病になりやすいから悪い性格、なりにくいからよい性格というわけではない点です。どんな性格にも長所と短所はつきもの。
そもそも性格はひとつの個性ですから、万人からみて短所のない100点満点の「よい性格」は存在しません。自分はうつ病になりやすい性格かもと思ったら、ストレスを避ける、リラックスする方法をたくさん持つなどして日々対応していけばよいのです。うつ病になりやすい性格の人は、ふだんは頼りになる心温かい人なのですから。
うつ病になりやすい性格?なりにくい性格
一見、正反対に見えるまじめな凡帳面タイプと人あたりがよいタイプの女性。でもどちらのタイプもそれぞれ、環境の変化に弱い、人間関係に悩みがちといった、うつになりやすいウイークポイントを持っています。
- 凡帳面で責任感の強い人
- 凡帳面で責任感が強い人は、周りからも信頼されることでしょう。ところが、その信頼を裏切つてはいけない、信頼されているのだから完壁にしなければと、頑張りすぎてしまう傾向があります。
- 人あたりがよくユーモアがある人
- 周りの人に気を遣い、いつも笑顔で「感じのいい人」というのは、頑張りすぎていることもあります。自分では気が付かないうちに、エネルギーを消耗していることもあるのです。