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質のいい睡眠は、浅い眠りと深い眠りの両方が必要

ノンレム睡眠・レム睡眠
ノンレム睡眠・レム睡眠
ノンレム睡眠・レム睡眠

質のい睡眠が仕事の能率もアップさせる

眠りには、体を休めるための「レム睡眠」脳を休めるための「ノンレム睡眠」の2種類があります。眠りの深さは4段階あり、順に深くなったあと、折り返して浅い眠りになります。

一番、浅い眠りのときにレム睡眠に切り替わり、脳が起きている状態が10~20分ほど続いた後、またノンレム睡眠時間帯に入り、眠りを深めます。

この一連の周期は通常90分。この2つの睡眠を交互に繰り返すことで、体と脳の両方を回復させています。どちらか一方では、昼間に効率のいい集中力のある仕事や勉強はできません。仕事のできるビジネスマンは、夜の睡眠の質が高く昼間の集中力が高いのです。
そしてこのノンレム睡眠とレム睡眠をコントロールしているのも脳です。脳には「眠る脳」と「眠らせる脳」があります。眠る脳は記憶をためておく大脳で、睡眠中は休息します。
一方、眠らせる脳は視床下部にあり、睡眠と目覚め、ノンレム睡眠とレム睡眠の切り替えを司令しています。

  • ノンレム睡眠
    ノンレム睡眠の目的は、ストレスの消去やホルモンの分泌です。大脳も体も休んでいます。このときに新陳代謝が促進され、免疫機能が高まって細胞の修復がおこなわれます。肌が改善するのもこの睡眠のときです。ノンレム睡眠のときに起こされると、脳も体も眠気が強く、寝足りない気分になります。居眠りや昼寝のほとんどがノンレム睡眠といわれています。
  • レム睡眠
    レム睡眠の目的は、筋肉の疲労回復と記憶の固定化です。体は休んでいますが、大脳が活動している状態です。このとき脳が活発に動いているのは、記憶の「整理」と「再構築」をするため。情報を覚えたり整理したりする過程で夢を見るのです。眠りがもっとも浅くなっているのでこのとき目覚めると、朝さわやかに起きることができます。

お腹がいっぱいとのきは、快眠できない!

満腹

夕飯は就寝前の3時間前にすませておくのが理想

現代人の生活習慣は、日増しに夜型になっていますが、それに合わせて夕食の時間も遅くなっています。就寝3時間前までに夕食を終えると翌朝の目覚めが断然よくないのは誰もが経験していると思います。

食べ物が消化されるまでに通常約3時間ほどかかりますが、とくに夕食では肉や揚げ物といった消化しにくいものを食べる場合が多いのですが、これは消化に時間がかかってしまいます。
寝ているときは、胃などの消化器官を休ませたいので、朝まで胃もたれしてしまうような食べ物はNGです。

お腹がふくれると、満腹ホルモン「レプチン」が分泌されます。入眠効果はありますが、満腹状態だと胃腸が消化で忙しくなり、睡眠が浅くなって、眠りの質を悪化させる傾向にあります。

残業で仕事の帰りが遅い場合、そして小腹がすいてしまう人は?

残業で遅くなるときにはどうしたらいいのでしょうか?眠りの質を高めるには、意識的に朝昼晩の3食の分量を調節することが大切です。
昼を少し多めに食べて、夕方、時間がとれるときに一度、おにぎりやサンドイッチなどの炭水化物の軽食をつまみます。脳にブドウ糖が補給されるので、仕事の能率も上がります。夕方にこうした時間がとれない場合は、飴などをなめるといいでしょう。
その後家に帰ったら、スープやうどんなど消化のいいものをお腹に入れましょう。このように、2回に分けて夕飯をとります。ただし食べすぎには注意しましょう。ここで食べ過ぎてしまうと意味がありません。

どうしても小腹がすいて眠れないときは消化がよく、胃もたれしないうどんやビスケットなどがいいでしょう。油の多いラーメンやピザなどは、消化・吸収に時間がかかるのでNGです。

満腹が眠れない仕組みについては詳しくはこちら。

寝酒はNG

お酒
お酒
お酒

寝酒は快眠とは逆の作用として働く

アルコールを飲まないと入眠できない人は多いものです。そして習慣化してしまうとお酒を飲まないと寝られないと思い込んでしまうケースが多いのも現状です。

たしかにアルコールは寝つきがよくなります。しかしアルコールが分解されるとアセトアルデヒドという物質ができ、この物質は、眠りを浅くしてしまいます。睡眠の質を下げてしまうということです。

通常、睡眠中は尿をつくりにくくする抗利尿ホルモン「パソプレシン」によって、尿が出にくくなっていますが、お酒を飲むと利尿作用が高まり、バソプレシンの分泌をブロックしてしまい、頻尿になってしまいます。

さらにアルコールは舌の筋肉を麻痺させてしまい、眠りが浅くなります。これもまた、睡眠の質を下げる要因のひとつです。

気になるいびきや歯ぎしりの対処方法と応急的処置

眠れないときの対処方法として日本人は、「お酒を飲む」人が一番多くこれは、改善していかなければなりません。

日本人の多く寝酒が習慣化してしまっているということです。どうしてもお酒が飲みたい人は適量を守り、寝る直前の飲酒は避けるようにしなければなりません。

アルコールが分解される時間を考慮すると、就寝前に飲めるお酒の時間帯は導き出されます。

たとえば、体重60キロの男性が3時間で分解できるアルコール量は日本酒なら1合。ビールなら中~大ビン1本。ワインならグラス2杯。

これくらいの量を就寝の3時間前まで、つまり夕飯の時間くらいまでに飲み終えていれば眠りを大きく妨げることはありません。

また、お酒を飲むとたばこの本数が増える人が多いのですが、じつは、安眠のためには、就寝前に避けたいのはタバコ。喫煙者は、タバコを吸わない人より睡眠時間が短く、眠りの質が悪い傾向にあります。
寝る前の一服は寝酒同様、睡眠的にいいこととはいえません。

この際、禁煙にチャレンジするのもいいかもしれません。