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コーヒーを飲んだ後に15~20分の昼寝で集中力アップ 深いノンレム睡眠に入らないうちに起きよう

コーヒーを飲んで15~20分の昼寝

「30分以内」が「睡眠惰性」に陥らないベストのお昼寝時間

昼寝が午後のパフォーマンスを向上させることはだんだん知られるようになってきました。最近では昼寝を積極的に取り入れているビジネスパーソンも少なくないと思います。

「昼寝がいいことはわかった。じやあどういう昼寝がいいの? 」という疑問に答えていきましょう。

まず、時間です。どのくらいの昼寝時間がいいのでしょうか?やはり、30分以内がベターだと思います。

なぜかというと、深いノンレム睡眠に入らないうちに起きたほうが、目覚めがいいからです。軽くサクツと眠って、浅いノンレム睡眠のうちに目覚める。

深いノンレム睡眠のあいだに起こされても、なかなかスッキリとは目が覚めず、起きてもボーッとした状態が続きます。

これは「睡眠慣性」という現象です。わたしたちには眠ってしまうとなかなか起きられない、という性質があるのです。ちなみにこの言葉は物理用語から来ています。

浅い眠りと深い眠り 睡眠のメカニズム

ニュートンの慣性の法則、「静止(運動)している物体は、力を加えられない限り、静止(運動)を続ける」という、あれです。このニュートン的事態に陥らないように、昼寝は短くして、起きてからは速やかにパフォーマンス機能を戻さないと、午後の仕事ははかどりません。

昼間で長々と寝てしまって、夜寝付きにくくなった経験はありませんか?

経験的にははっきりしていることですが、研究においても、深く長い昼寝は、夜の睡眠を浅くする、という結果が出ています。深い睡眠である「徐波睡眠」の出現量を減らしてしまうのです。

暗い部屋の心地いいベッドでお昼寝をするのは、NGです。起きてみたら夕方だったということにもなりかねません。長く潔く眠ってしまうと、起きた後はボーッとして仕事にならず、夜の睡眠も浅くなるわけですから、浅く短く軽く寝ておくのがいいのです。

仮眠の習慣にもっと理解と活用を

しかし昼寝がいいことは行動科学的な研究でわかってきていても、実際に現場でどうとるかはたいへん難しい問題です。

睡眠リテラシーを持ち、実際に現昼寝に対し理解があるひとは、まだまだ少ないのが現状です。

周りにひとがたくさんいるオフィスで昼寝をすると、「あのひと、たるんでいるんじゃない? 」という陰口や、「お前昼寝なんかして、やる気あるのか! 」という罵声が飛びそうです。

時間を15~20分程度に絞って仮眠し、起きている時間は集中的に業務を頑張るのが、新味はないですがオーソドックスなべストスタイルでしょう。

ベッドに入らず、ゆったりできる椅子で眠る。カフェのソファで居眠りする感覚ですね。アイマスクやイヤホンを使って刺激を遮断するのもいい方法です。深く眠らないのがコツなので、携帯電話でアラームを設定、あるいは昼寝前にコーヒーを飲むと、30分後ぐらいにカフェインが吸収されて覚醒作用があらわれてくるので、うまく目覚められます。

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昼寝でパフォーマンスを高める

昼寝

午後2時と午前4時に眠くなるのは、人間の「生体リズム」のせい

お昼の後の仮眠は15~20分程度がベストでも紹介していますが、昼寝は脳を休めるためには、非常におすすめです。

ビル・クリントン、マーガレット・サッチャー、ウインストン・チャーチル、アルバート・アインシュタイン、ヨハネス・ブラームス、トマス・エジソン、さて共通点はなんでしょう?

答えは、全員お昼寝をしていました。昼寝の習慣は、研究や実験から科学的に作り出されたものではありません。スペインの昼寝の習慣であるシエスタは、灼熱の夏を乗り切るために自然に行われるようになった、先人の知恵と考えられます。
スペインでは近年シエスタを見直していく方向のようですが、一方、勤勉を義・信条とするプロテスタントの国アメリカのビジネスパーソンのあいだでは「昼寝」が広がりつつあります。

昼寝のことを英語で「Nap」といいます。これにかこつけて、デーブ・スペクターさんのダジャレではないですが「Power up」と宣伝される機会も増えてきました。

人間の生体リズムからも、午後2時と午前4時に眠気の波が来ることがわかっています。午後2時に仮眠をとるのはその意味でも合理的なのですが、健康面にもプラスに働くことを示しておきましょう。

ハーバード大学公衆衛生大学院のグループが2007年の「アーカイヴス・オブ・インターナル・メディスン」誌に発表した論文からです。

約2万4000人のギリシャ人男女を6年間にわたって追跡調査した結果、少なくとも過3回、平均30分以上の昼寝を定期的にするひとは、昼寝をしないひとに比べて、心筋梗塞など心疾患による死亡リスクが37%低いことが判明しました。

ときどきしか昼寝をしないひとでも、統計的な有意差はないのですが、心疾患死亡リスクに12%の低下が見られたそうです。昼寝だけでなく、オリーブ油たっぷりのギリシャ料理も関係していると思いますが、昼寝が健康にいいことを示す大規模調査です。

昼寝をしたひとのほうが、仕事が早い?

昼寝が午後のパフォーマンス向上に役立つことも、研究によってわかってきています。昼寝研究では世界第一人者であるサラ・メドニック博士が2002年の「ネイチャー・ニューロサイエンス」誌に発表した報告です。

30人の学生に実験に参加してもらいました。1日に4回の同じ視覚テストを行いますが、時間が経つにつれて疲れてきて知覚能力がだんだん低下していきます。

さて、この能率ダウンを防ぐのにいい方法がありました。それは、2回目と3回目のテストのあいだに昼寝をすることでした。昼寝をしなかった場合には、視覚刺激への反応速度は遅くなり、最終的には52%もダウンしてしまいました。

これに対し、3回目のテスト前(午後2時)に30分間の昼寝をしたひとでは、後半のテストでも知覚力は低下しませんでした。驚くべきことに、60分間の昼寝をしたひとでは、4 回目の最終テストでも、最初の1 回目のテストと同じ知覚能力を保っていたのです。

昼寝が午後のパフォーマンスをアップさせる報告は、これに限らずたくさん発表されています。昼寝は健康にもいいようですし、午後の能率アップにも役に立っている可能性は大きいといえましょう。

歴史的な偉人・賢人も昼寝をしてパフォーマンスを維持していた事実は、科学的なエビデンスに基づいていたということです。

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睡眠不足 ミス が増え記憶力が低下 酔っ払いと同レベル

睡眠不足 ミス

睡眠不足 ミスが増え記憶力が低下する 酔っ払いと同じレベルです。一般的に、睡眠不足と酔っ払いの脳とを比較することがよくあります。これは、睡眠不足やアルコールの過剰摂取によって、脳が十分な休息を取れずに疲弊し、認知機能や判断力、注意力などが低下するためです。

睡眠不足 ミスが増え、寝不足で注意力は「ヘべれけのひと」並に

睡眠不足がお酒に酔うのと同じくらいパフォーマンスを低下させることを示したのが、1997年にサウス・オーストラリア大学のグループが「ネイチャー」誌に発表した有名な論文です。

40人の被験者を対象に、コンピューター画面で目標を追うテストで睡眠時間と作業効率の関係を調べました。結果は明らかで、17 時間連続して起きているだけでアルコール血中濃度 0.05 % に当たるパフォーマンスの低下が見られたのです。

さらにひと晩寝ずに24時間起き続けていると、実にアルコール血中濃度0.98% 以上と同じくらいパフォーマンスが低下してしまいます。

ちなみに、アルコール血中濃度 0.05 % 以上で、酩酊状態になってしまいます。寝不足のひとと酔っ払いは同じくらいミスをする可能性が高い、といわれるとドキッとしませんか?

例えば、睡眠不足や酔っ払いの状態では、情報の処理が遅くなったり、思考力が低下したりすることがあります。また、記憶力や学習能力が低下することも報告されています。

しかしながら、睡眠不足と酔っ払いの脳とを完全に同じとすることはできません。睡眠不足と酔っ払いの脳とは、その原因や症状、持続時間などにおいて、異なる側面があるためです。

例えば、酔っ払いの状態では、脳がアルコールによって抑制されるため、言葉の発音や筋肉の動きが鈍くなるといった症状が現れます。一方、睡眠不足では、反応時間が遅くなったり、注意力が低下するといった症状が現れることが多いです。

したがって、睡眠不足や酔っ払いの状態で運転したり、危険な作業をしたりすることは、大変危険であると言えます。十分な睡眠を取ることや、適量のアルコールを摂取することが、健康的な生活を送る上で重要なことです。

記憶力と睡眠時間 の関係性

記憶力が低下する原因は、様々なものがありますが、睡眠不足だと、記憶力も低下してしまいます。記憶に関して、寝不足の脳の中身はどうなっているのでしょうか?

ひと晩寝させない断眠、睡眠奪取によるワーキングメモリの機能低下については、記憶についての有名な報告をど紹介しましよう。

ハーバード大学のユー・スンシク博士らのグループが2007年の「ネイチャー・ニューロサイエンス」誌に発表した論文です。

眠らないと新しいことを覚えられない

脳は、年齢とともに機能が低下することがあります。例えば、記憶力や注意力が低下することがあり、それがミスを招くこともあります。また、ストレスや睡眠不足が続くと、脳が疲れてしまい、判断力や集中力が低下することがあります。睡眠不足やストレスが続くと、脳の働きが低下し、記憶力が低下することがあります。

過剰な仕事量やストレス、栄養不良などが続くと、脳に必要な栄養素が不足し、脳の機能が低下することがあります。また、薬物の副作用なども、脳の機能低下の原因となることがあります。

睡眠不足の原因以外に一部の薬物やアルコールが、脳の機能を低下させ、記憶力を損なうこともあります。また、糖尿病や高血圧、脳の酸素不足など、健康状態が悪い場合、脳の働きが低下し、記憶力が低下することもあります。

ハーバード大学のユー・スンシク博士らのグループが2007年の「ネイチャー・ニューロサイエンス」誌に発表した論文の研究の内容を簡単に紹介します。

ハーバード大学の研究論文

28人の学生に実験に参加してもらいました。参加者は2つのグループに分けられます。ひと晩徹夜する「断眠群」と、ちゃんと眠れる「睡眠群」。

2つのグループの学生さんは、徹夜後ないしはちゃんと睡眠したあとに、それぞれたくさんの写真のスライドをコンピューター画面で見て、覚えてもらいました。参加者に写真を見せているあいだに、機能的MRIを用いて、彼らの脳の活動を観察しました。そして2日後に、2つのグループがともに睡眠をとったあとに、、どれだけ覚えているかのチェックテストを行いました。

予想どおり、断眠したグループでは睡眠群より、テストの成績が悪くなりました。徹夜してものを覚えるのは、やはり効率が悪いわけです。しかも興味深いのは、機能的 MRI の結果です。

断眠したグループは、記憶を司る脳の海馬の活動レベルが、非常に低くなっていたのです。

寝不足は、自分の脳の海馬に大きなダメージを与えているわけです。この実験ではひと晩の徹夜だけで、しかも写真を記憶するという機能に絞りました。これが慢性の睡眠不足だと脳にどういう影響を与えるのか、また記憶力以外の認知機能へのダメージは? これはまだわかっていません。

実験参加者のハーバードやMIT といった名門校の学生ボランティアが、実験をはじめる前は理知的で質そうな青年だったのに断眠後は異様にハイになったり、イライラと怒りっぽくなったりするのを目の当たりにしました。

みなさんも、くれぐれも思わぬ人格変容や失態を演じることのないよう、睡眠管理で自分をコントロールしてください。

頭がさえる眠り方

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