女性のうつ病 > うつ ( 鬱 )について

結婚、出産や昇進などの祝いごとがうつ病のきっかけになる

出産

失恋や仕事上でのミスや失敗、親しい人の死、病気や借金などつらいことが引き金になってうつ病になる人は多いものです。
でも、以外なことに結婚や昇進などもうつ病のきっかけになるのです。

大きな変化はうつ病のきっかけになる

うつ病になるきっかけの多くは、つらい出来事です。失恋や病気、仕事での大きなミス、家族や親しい友人の死などはショックも大きいもの。あまりにショックが大きいと、長期間、不安や失望感が続き、うつに陥ってしまいます。

ところが、意外なことに、結婚や出産、昇進など、周囲からみたら「おめでたいこと、うれしい出来事」もうつのきっかけになるのです。たとえば、キャリアアップに成功し、責任ある肩書きをもらった女性がいたとしましょう。

ところが、「こんな責任の重い仕事を私はこなせるだろうか。部下に対してリーダーシップをうまく発揮できるだろうか」と負担を重く感じ続けると、それがきっかけでうつになることもあるのです。

また、反対されていた相手とずっと夢見てきた結婚生活をスタートしたり、必死で頑張ってマイホームを手に入れたのにうつになる人もいます。環境が大きく変化し、エネルギーを使い果たしたことがきっかけになったのです。

大きなきっかけはなくともうつ病になることも

一方で、これといった大きなきっかけは思いあたらないのに、気づいたらうつうつとした気分にとらわれていた…という人もいます。

これは、日ごろから頑張ってしまうタイプの人にありがちなパターン。いままでの精神的ストレスと肉体の疲労が蓄積された結果、うつ病に陥るのです。

このように、うつというのは何がきっかけで起こるかわかりません。性格、ストレス、生活環境の変化など、いくつかの要因が複雑に絡みあってきっかけとなるのです。原因が何であっても、また、程度が重くても軽くても、うつうつとした気分にとらわれたら、「少し休みましょう」といぅサインととらえましょう。
生活をスローペースにしたり、必要なら受診をすることをおすすめします。

うつのきっかけになる大きな変化

うつ病になるきつかけには、生活環境の大きな変化があります。失恋や失業、離婚、親しい人の死などの大きな喪失体験は、心も傷つきます。反対に昇進や出産、新築など何かを得たプラス体験でも、や人間関係が大きく変わり、これもまたストレスになるのです。
うつ病になったきっかけ(私の体験談)

まじめで人当たりがいい人はうつ病になりやすい

正直

ストレスを受けることで、すべての人がうつ病になるわけではありません。うつ病には、なりやすい性格、なりにくい性格があります。
まじめで責任感が強い人だけでなく社交的で明るい人も注意が必要です。

周囲から評価される優等生タイプは注意が必要

大きなストレスはうつ病を発症するきっかけになります。でも、同じストレスを受けても、うつ病になりやすい性格となりにくい性格の人がいるのです。

うつ病になりやすいタイプは、まず、仕事熱心でまじめ、凡帳面で責任感の強い人。あるいは、人あたりがよくユーモアがあり、いつもこコニコしている人。人に何か頼まれてもなかなかノーといえず、他人からの評価が気になる人、自己中心的で未熟な性格の人もうつ病になりやすいといわれます。

仕事をしっかりこなし責任感も強い優等生タイプの人は、ふだんの社会生活の中では周囲からも信頼され高く評価されています。順調なときは問題ありませんが、大きな問題が起きたり環境が激変したりしたときは要注意です。

まじめなだけに柔軟性に欠け現状維持を好むので、変化に適応するために人一倍多くのエネルギーを費やさねばなりません。
また、人あたりのよい人は、対人関係のストレスを抱え込みがち。そのため、心身ともに疲労して、脳のバッテリー切れを起こしやすくなるのです。逆に、ふだんからムリをしない、マイペース、時と場合によってはルーズねと思われるぐらいの人はうつ病になりにくいでしょう。

うつ病になりやすい性格=悪い性格ではない

誤解しないでほしいのは、うつ病になりやすいから悪い性格、なりにくいからよい性格というわけではない点です。どんな性格にも長所と短所はつきもの。

そもそも性格はひとつの個性ですから、万人からみて短所のない100点満点の「よい性格」は存在しません。自分はうつ病になりやすい性格かもと思ったら、ストレスを避ける、リラックスする方法をたくさん持つなどして日々対応していけばよいのです。うつ病になりやすい性格の人は、ふだんは頼りになる心温かい人なのですから。

うつ病になりやすい性格?なりにくい性格

一見、正反対に見えるまじめな凡帳面タイプと人あたりがよいタイプの女性。でもどちらのタイプもそれぞれ、環境の変化に弱い、人間関係に悩みがちといった、うつになりやすいウイークポイントを持っています。

凡帳面で責任感の強い人
凡帳面で責任感が強い人は、周りからも信頼されることでしょう。ところが、その信頼を裏切つてはいけない、信頼されているのだから完壁にしなければと、頑張りすぎてしまう傾向があります。
人あたりがよくユーモアがある人
周りの人に気を遣い、いつも笑顔で「感じのいい人」というのは、頑張りすぎていることもあります。自分では気が付かないうちに、エネルギーを消耗していることもあるのです。

うつ病は脳のバッテリーが切れてしまった状態

バッテリー切れ

うつ病は「気が弱い」からかかるわけではありません。じつは脳のエネルギーともいえるバッテリー切れともいえる脳内神経伝達物質が不足している状態です。

脳内には心を前向きにする物質が分泌きれている

私たちはなぜうつ病にかかるのでしょう? 気が弱い、心が弱い性質だからでしょうか。じつは、うつ病は脳内の物質が不足して起こる病気で、気の持ちようでかかったり治ったりするものではありません。

私たちの脳の中には、約1000億個ものたくさんの神経細胞(ニューロン)があります。これらが複雑なネットワークをつくり情報を伝達しているのです。

その結果、私たちは喜怒哀楽を表現したり、ものごとを考えたり判断したりします。この情報を伝達するときに、大切な役目をもつのが脳内の「神経伝達物質」。

神経細胞同士の間にはほんの少しすき間があり、神経伝達物質が細胞から細胞へと動き、「おいしい」「痛い」などの情報を運んでいます。

神経細胞のネットワークの中では、これらの神経伝達物質がバランスよく分泌され、そのおかげで脳はスムーズに働いているのです。こうした脳内神経伝達物質には、気分を明るくする「セロトニン」や、やる気を起こさせる「ドーパミン」や「ノルアドレナリン」などがあります。

大きなストレスが神経伝達物質の量を減らす

ところが大きなストレスの影響を受けると、脳内神経伝達物質が減ってバランスが崩れてしまい、脳はエネルギー不足に。思考や感情の働きも鈍くなりうつになってしまいます。

車にたとえるならバッテリー切れになった状態です。バッテリーが切れた車にたくさんガソリンを入れても動きません。同じように、脳がバッテリー切れを起こすと、気分転換や周囲の励ましだけで明るい気分を復活させるのは無理。

積極的な活動はおろか日常生活もスムーズにいかないでしょう。こうなったら、心身をしっかり休ませ、脳内神経伝達物質のバランスを正常な状態に戻す抗うつ薬などを利用して、きちんと医学的に治療するのが回復の早道です。

脳がエネルギー不足って、どんな状態なの?

「ぉいしい食事」をすると、脳内神経伝達物質が分泌され、「おいしい」という情報を、神経細胞から神経細胞へと伝えていきます。

うつ病の人は、その脳内神経伝達物質の量が減り、神経細胞の働きも鈍くなり、情報が伝わりにくくなっている状態なのです。