通常の糖尿病食と糖質制限食を摂ったときの血糖値・インスリン値(IRI)を比較しました。
糖尿病食は350キロカロリー、糖質60% 、脂質20% 、タンパク質20% です。糖質制限食は同じく350 キロカロリーで、糖質10% 、脂質60% 、タンパク質30% です。
通常の糖尿病食では空腹時血糖値と食後血糖値の差が大きく、ブドウ糖スパイクが起きています。
空腹時の数値121に対して食後60分には304まで跳ね上がっています。糖尿病ではありますが、インスリンの追加分泌もそれなりに出ています。
一方、糖質制限食の場合は空腹時124に対して食後60分は142にとどまっており、血糖値の上昇はきわめて少ないです。
インスリンの追加分泌もごく少量です。次に、2型糖尿病患者(57歳女性) のデータです。糖尿病と診断されたのは15年ほど前です、その後、糖質制限食を実践されてすい臓のβ細胞がかなり回復したと考えられ、検査時には血糖値は正常パターンに回復していました。
糖尿病食を摂った場合のインスリン値を見ると、基礎分泌3.8→胃追加分泌ピーク58.5まで多量のインスリンが出ています。
実に基礎分泌の15倍強のインスリンが追加分泌されているということです。糖質制限食の場合も野菜分の糖質が含まれているので、基礎分泌の2〜3倍の追加分泌がありますが、糖尿病食に比べれば微々たるものです。
正常人が糖質の多い食事をすれば、ようなインスリンの大量追加分泌がl日に最低3回、間食をすれば4回以上起こっているわけです。
このようなインスリンの大量分泌が40年、50年と続けば、すい臓のβ細胞が疲れきってしまい、糖尿病になるのは容易に想像できます。このようにカロリーをいくら制限しても、糖質を摂れば食後高血糖とインスリンの大量追加分泌が起こります。
一方、糖質制限食なら食後高血糖は生じず、インスリンの追加分泌もごく少量ですみます。
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