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よく歩く人ほど黄斑変性症になりにくい

速歩で歩くことでさらに効果アップ

黄斑変性症を予防するために、ぜひ心がけてほしいことがあります。それは、目の血流を促すことです。黄斑変性症の原因については、まだ十分に解明されていませんが、目の血流不足によって新陳代謝が低下して起こるのではないかと考えられています。

実際、目の血流がよくなれば網膜の隅々にある細胞に酸素や栄養が行き渡るほか、老廃物がスムーズに排出され、黄斑変性症の予防・改善に役立つのです。

目の血流を促して新陳代謝を路活発にする一番の方法として注目されているのがウォーキング(歩行) です。ウォーキングをはじめとする下半身の運動を行うと、全身の血流がよくなります。これは、全身の筋肉の約7割が足に集中しているためです。全身の血流がよくなれば、当然、目の血流もよくなります。

速足歩きを10分間以上継続して実施すると、眼底部を含めて全身の血流量は3〜6倍に達します。これは黄斑変性症予防に有効な水準です。実際に、ウォーキングをはじめとする運動習慣が黄斑変性症の発症率を下げるという報告があります。

米国ウィスコンシン大学の研究グループは、約5000人(43〜86歳) の男女を対象として、15年にわたって追跡調査を行いました。具体的には、1日当たりの階段を昇る回数や歩く距離、1週間当たりの運動(軽く汗をかく程度以上のもの)を行う回数などを調べ、黄斑変性症の発症率との関係を分析したのです。

その結果毎日約1 km(歩数にして1500歩以上)に相当する距離を歩いていた人は、そうでない人に比べて黄斑変性症の発症率が3割も低下していました。また、1日当たりの運動量が多い人ほど、黄斑変性症になりにくくなることもわかっています。

では、黄斑変性症を防ぐウォーキングのコツを紹介しましょう。

ウォーキングを行うさいは、背すじを伸ばしてアゴを軽く引き、歩幅を広めに取るようにします。1分間に120歩のペース(距離でいえば1kmを12分で歩く)を目安に「速足歩き」を心がけると運動効果が高まります。

目の血流アップ効果をより確実に得るなら、1日当たり20〜30分から始めて、最終的には1日当たり1時間を目標に行います。

一度に何十分も歩けないという人は、1回15分程度の速足歩きを2〜3回に分けて行いましょう。

このように速足歩きを毎日の習慣にすれば、黄斑変性症の予防効果が大いに期待できます。

ちなみに黄斑変性症を防ぐ栄養素は亜鉛です。貝をたっぷり食べて速足歩きを実践しましょう。

 

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