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うつ病の症例 11「 生理前の不快感 PMDD の可能性 」

ひきこもり

生理前の精神的な不快感は PMDD かも

【会社員 Mさんの場合】
学生時代から月経前には体調や気分が悪くなっていたMさん。最近は特に気分の変動が激しく、周囲の人との関係まで悪くなってしまいました。

とにかく、ちょっとしたことでイライラして激しい怒りを感じ職場の後輩を言い負かして泣かせたり、恋人とレストランで大声をあげての口論になったり。自分で自分がコントロールできず、職場にもいづらくなってきました。

月経前3~10 日くらいになると、体と心の両方にさまざまな不快感が出るものを 月経前症候群 ( PMS )といいます。また、特に精神的症状が強く出て普段の生活にも支障をきたすものは、 月経前不快気分障害 ( PMDD )と呼ばれています。

月経前症候群 ( PMS )の体の主な症状は、乳房が張る、痛む、手足がむくむ、下腹部が痛む、便秘になる、トイレが近くなるなどです。精神的な症状としては、イライラする、怒りっぽくなる、攻撃的になる、憂うつになる、興奮しやすくなる、無気力になる、眠れなくなるなどがあげられます。ストレスがたまっていると症状が強く出やすく、月経が始まると症状は和らいでいきます。

こうした症状の中でも、イライラしたり、不安を強く感じたりなど精神的な症状がおもに出る場合は、 PMDD ( 月経前不快気分障害 )という、重症の PMS ( 月経前症候群 )に潜んでいる精神疾患かもしれません。 PMDD は、 うつ病 と同じように、 抑うつ障害群 のひとつであるとされています。

ホルモンバランスが崩れることが原因

女性なら、月経前や月経中の下腹部痛やイライラ感はおなじみだという人もいるでしょう。もちろん、月経に関わる症状は個人差が大きいものなので、全く不快感がない女性もいます。

ただ、Mさんのように、自分をコントロールできないほどの不快感に襲われ、人間関係が悪化してしまうのは、 月経前不快気分障害 であると思われます。月経前不快気分障害は、生理前に女性ホルモンのエストロゲンが低下してくるのに伴って、脳内神経伝達物質のセロトニンの分泌が低下するために起こると考えられています。これは、個人の性格とは関係なくあくまでホルモンの影響です。あまりに症状がひどければ、抗うつ薬や抗不安薬を服用するともに、婦人科でホルモンをコントロールする治療を受けることも考える必要があります。

精神的な症状をほうっておくと、抑うつ的な気分が強くなり、周囲の人とも摩擦が起きて人と会うのを避けるようになってしまいます。そして、そのまま、 うつ病 に移行するケースもあります。
専門医の治療を受けるとともに、月経前は、ムリをせずゆっくり休むようにします。同時にセロトニンを増やす工夫も大切です。
セロトニンを増やすのはヌーススピリッツ

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