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頭がさえる眠り方

夜しっかり熟睡すればするほどパフォーマンスはあがる

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深い眠り=「徐波睡眠」の重要性に注目

質のいい睡眠、質の悪い睡眠、浅い眠り、深い眠りとひとくちにいいますが、実際に眠りが浅い深いはどう判定しているのでしょうか?

ウトウトしている、あるいはたたかれたり、揺すられてもなかなか起きない、などという表現では客観的とはいえません。睡眠の深さの指標はなんでしょうか?

正解は、脳波です。では、脳波について説明しながら、深い睡眠とはなにかを探っていきましょう。人間が起きているとき、特に起きていて目を閉じているときは、8ヘルツから13ヘルツのアルファ波という波形が連続して出現します。10ヘルツというのは、1秒間に波の山が10個あることを意味するので、遅い波ほどヘルツ数が少なくなっていきます。

眠くなると、このアルファ波がだんだんなくなっていきます。いちばん軽い睡眠で、ノンレム睡眠の第1段階です。脳波がさざなみに似ているのでさざなみ期ともいいます。

そしてその後、15ヘルツ前後の速い波が1秒間ほど続けて出はじめます。波形が糸巻き、つまり紡錘に似ているので、睡眠紡錘波(スピンドル) といわれます。これが見られたら、ノンレム睡眠・第2段階です。

さらに睡眠が深くなっていくと、2~3ヘルツの遅い、携り幅の大きな波が現れます。これが、遅い波、すなわち「徐波」というもので、英語ではslow waveです。これが30 秒間で20 %以上50 %未満の出現量ならば、ノンレム睡眠・第3段階、半分を超えるとノンレム睡眠・第4段階です。

このあとレム睡眠が現れ、これでひとつの睡眠サイクルとなります。この、ノンレム睡眠の第3段階と第4段階とをまとめて、徐波睡眠といいます。2~3 ヘルツの遅い大きな脳波が出まくっている状態です。以前はレム睡眠ばかりが注目され、この深い睡眠はあまり重視されませんでした。

ビッグウェーブで記憶力がアップ

徐波睡眠が記憶の整理・統合と関係あるのではないかという仮説は、ドイツ・リューベック大学の研究からはじまりました。単語ペアの記憶実験を行い、徐波睡眠の出現圭の多い前半部の睡眠をとったグループのほうが、記憶の再生率が高いという結果を得ました。

その後も徐波睡眠と記憶増強との関連を支持する研究結果は少なくありません。アメリカ・ウィスコンシン大学も徐波睡眠を積極的に研究しています。運動に関する記憶、すなわち手続き記憶についての研究が行われています。

コンピューター画面上で点滅する円をマウスで追いかける実験を睡眠前後で行ったのですが、徐波睡眠が長いほど、また徐波の振れ幅が大きいほど、成練は良かったという結果でした。

この論文は、2004年の「ネイチャー」誌に掲載され、手続き記憶の固定が徐波睡眠中に行われることを示す重要な論文となっています。

論文の話ばかりしてしまいましたが、難しく考える必要はありません。つまりは筋肉と同じで、脳もよく休むほどよく覚えられる、というシンプルな仮説であり、結論です。頑張って学習して経験した分、休息もそれだけ十分に必要なのです。

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